琵琶湖の詳細
400万年前に形成された日本最大の淡水湖
湿地のタイプ:淡水湖
所在地:滋賀県 大津市・彦根市・長浜市・近江八幡市・草津市・守山市・野洲市・高島市・米原市・東近江市 ⇒ 琵琶湖の場所
登録年月日:1993年(平成5)6月10日
面積:65,984ha
湿地の特徴:淡水湖、大規模ガンカモ渡来地、固有魚類生息地
保護の形態:琵琶湖国定公園特別地域
琵琶湖の概要
琵琶湖は、日本のほぼ中央に位置する日本最大の淡水湖である。周囲235km、面積6万7025ヘクタール。水深は平均41.2m。総貯水量は275億立方メートルで、近畿地方1450万人の生活を支えている。
滋賀県は周囲をぐるりと山に囲まれ、その全域から大小460本の河川が琵琶湖に流れ込み、流出河川は南西部の瀬田川だけで、京都、大阪をへて淀川となって大阪湾へ注いでいる。
琵琶湖の周りには、河川や水路で琵琶湖とつながった内湖と呼ばれる付属の小さな湖沼がいくつかあり、現存する最大の内湖である西之湖(にしのこ)が、2008年10月に拡大登録された。
固有の生物種
琵琶湖は、約400万年前にできたといわれる古い湖で、多様な自然環境に富み、約600種の動物、約500種の植物が生息する。琵琶湖の固有種も多く、魚類ではホンモロコ、 ニゴロブナ、 ビワコオオナマズなど16種、淡水貝類の約30種が固有種である。ガンカモ類の重要な越冬地でもある。
湖と人と文化
琵琶湖は豊富な水源、舟運、漁場、観光、そして心のよりどころとして、長年にわたって人々の生活と文化を支えてきた。淡水漁業が盛んで、伝統的なアユや鮒寿司で知られるニゴロブナ漁にくわえ、稚アユや淡水真珠の養殖もおこなわれている。
西之湖周辺には全国でも有数規模のヨシ群落があり、豊かな植生が認められる。
水資源利用の見直し
高度経済成長にともない水質汚濁、富栄養化、ヨシ群落の消失が進行し、琵琶湖の環境は深刻な問題となった。
滋賀県は、環境、水質を改善、再生させるため、琵琶湖富栄養化防止条例やヨシ群落保全条例、自然公園法などさまざまな法的措置をとってきた。
1970年代後半には、中性洗剤の使用を減らす「石けん運動」を市民が提唱するなど、保全への住民参加の歴史も長い。
2000年 には、マザーレイク21計画(琵琶湖総合保全整備計画)を策定し、官民一体となっての保全への取り組みが進められている。
ヨシ
高さ1 ~ 3mにもなる大形の多年草。葉は下垂し、幅2 ~ 4cm。世界の温帯から寒帯に分布し、湿原や河川、湖沼などで群落をつくる。水田とならんで、日本の典型的な水辺景観の構成要素となっている。
ヨシ群落は水質浄化や湖岸保護の機能をもち、植栽がおこなわれている。じょうぶな葉や茎を利用して、よしずやヨシ屋根の建材として伝統的に利用されている。
関係自治体
- 豊岡市役所 Tel: 0796-23-1111
観測施設
琵琶湖の湖北、長浜市湖北町に望遠鏡が20台設置されている湖北野鳥センターがあります。
1993年に琵琶湖が、ラムサール条約湿地になったことから、水鳥の保護と湿地の保全推進を目的とする施設として、湖北野鳥センターに隣接・接続する形で1997年5月14日に琵琶湖水鳥/湿地センターが開設されました。
琵琶湖の場所
位置:湖北野鳥センター/琵琶湖水鳥・湿地センター(0749-79-8022)
〒529-0364 滋賀県長浜市湖北町尾上281 北緯35度15分、東経136度05分
⇒ 大きな地図で見る
参考:環境省自然環境局野生生物課 ラムサール条約と条約湿地
バードウォッチング ツアー
初めての方でも楽しめる、野鳥ガイド 久下直哉氏 と行くバードウォッチングのツアーです。
日本のラムサール条約湿地の一覧
日本のラムサール条約湿地の一覧を掲載しています。(2021年11月20日現在)
これらの湿地では、多種・多数の水鳥や野鳥を見ることができます。バードウォッチングをする際は、必ずマナーを守って環境保全にご協力下さい。