伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの概要

宮城県 伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターは、1991年1月6日に開館し、2015年7月25日にリニューアルオープンしました。
1階では、床面に16mの伊豆沼・内沼周辺の航空写真を配置したほか、展示棚や伊豆沼・内沼をかたどったテーブルには、いろいろな仕掛けを設置しており、小さなお子さんも楽しく伊豆沼・内沼の自然について学ぶことができます。
2階では、ライブカメラやフィールドスコープで鳥や植物を観察したり、展示物には様々なグラフィックや標本などを設置しており、伊豆沼・内沼の歴史や人と自然とのかかわり、財団の最新の研究成果などを分かりやすく学ぶことができます。

伊豆沼・内沼の野鳥の見どころ

ミサゴの狩り(5~7月)
タカのなかまのミサゴは、魚獲りの名手です。春から夏の伊豆沼でよく見ることができます。沼の上空を飛びながら獲物を見つけると、ホバリングし、一気に急降下しダイブします。沼でよく捕まえているのはフナのなかまで、30センチ近い魚も軽々とさらっていきます。

オオヨシキリ(6~7月)
初夏の伊豆沼では、岸辺のあちこちから、「ギョギョシ、ギョギョシ」という大きな鳴き声が聞こえてきます。この声の正体は、オオヨシキリという野鳥です。オオヨシキリは春から夏が繁殖期で、オスは岸辺のヨシ原に縄張りを作ります。鳴いているのはオスで、自分の縄張りを主張するために鳴いています。よく聞くと、隣りの縄張りのオスと交互に鳴きあっていることもあります。地元では、「ゲゲツ」と呼ばれています。

チュウサギ(8~9月)
伊豆沼で夏によく見るサギのなかまは、チュウサギです。水生植物で緑に染まった沼を真っ白な体のチュウサギが飛ぶととても目立ちます。チュウサギは、器用なことに、ハスの葉の上に降り立つことができます。葉の上から小魚などの獲物を狙っている姿を見ることができます。

ツバメのねぐら入り(8~9月)
夏までに沼の周辺で繁殖したツバメたちは、秋になり、南に渡る前に、伊豆沼に集まります。昼間は、沼や周辺の田んぼで食物を獲りますが、夕方になると沼に集団で帰って来ます。数百羽のツバメが縦横無尽に飛ぶ光景は壮観です。しばらく沼の上を飛んだ後、ヨシ原に降りて眠ります。

マガンの飛び立ちとねぐら入り(8~9月)
マガンは、伊豆沼を代表する冬の鳥です。毎年数万羽のマガンが越冬のために伊豆沼にやって来ます。夜は沼の水面で寝ますが、朝になると一斉に飛び立ち、沼周辺の田んぼで落ちモミなどを食べます。日の出をバックにマガンの群れが飛び立つ光景や、その羽音はとても印象的です。また、夕方になり沼に帰ってくるマガンも見ごたえがあり、きれいなV字形に並んで帰ってきたマガンが、沼の近くでは落雁という独特の飛び方で高度を下げる様子を見ることができます。

オオハクチョウの採食(11~2月)
伊豆沼には数千羽のオオハクチョウが越冬のためにやって来ます。伊豆沼・内沼は、オオハクチョウの日本一の越冬地です。沼の中にはオオハクチョウたちの食物が豊富にあります。水生植物の地下茎が大好物で、特にマコモの地下茎とハスの地下茎(レンコン)を好んで食べます。ハスのレンコンは、底泥の中に埋まっていることが多いため、オオハクチョウは水面上に脚から後ろを残し、逆立ちをした状態で水底を掘り起こし、レンコンを食べます。泥の中に顔を入れるため、首から上が泥だらけになることもあります。

オジロワシ(1~2月)
伊豆沼が最も寒いころ、オジロワシがやって来ます。凍った沼の中央部に降り立つことが多いですが、その姿は遠くから見ても威厳があります。カモなどを捕まえて氷上で食べていると、意外なことにカラスに横取りされることもあります。

ミコアイサの狩り(2月)
ミコアイサは、魚やエビを食べるカモの仲間で、特にオスは白と黒のかわいらしいツートンカラーでパンダガモとも呼ばれています。ミコアイサは集団で狩りをします。集団で同じ方向に泳ぎながら、タイミングをそろえて潜ります。しばらくすると浮かびあがって、再び潜ることを繰り返します。狩りは共同作業でも、食物は奪い合いです。食物をくわえて浮かび上がったミコアイサは、他のミコアイサに奪われないように集団から一目散に離れます。
水中に潜って狩りをする水鳥の仲間では、ミコアイサの他にカワアイサカンムリカイツブリなどを見ることができます。

開館時間 / 休館日 / 入館料

開館時間 : 午前9時~午後4時30分
休館日 : 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)、祝日の翌日、年末(12月29日~12月31日)
入館料 : 無料

住所/電話番号

〒989-5504 宮城県栗原市若柳上畑岡敷味17−2 0228-33-2216

 

参考:宮城県 伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター ホームページ

伊豆沼・内沼 | ラムサール条約湿地
湿地のタイプ:淡水湖
登録年月日:1985年(昭和60)9月13日
湿地の特徴:大規模マガン等ガンカモ渡来地

伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの場所と行き方

東北新幹線:JR東北新幹線「くりこま高原駅」から車で10分

 ⇒ 大きな地図で見る


バードウォッチング ツアー

初めての方でも楽しめる、野鳥ガイド 久下直哉氏 と行くバードウォッチングのツアーです。

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バードウォッチング ツアー 一覧のページ

 

東北のバードウォッチング 野鳥観察施設 一覧

東北にある、バードウォッチング用の野鳥観察施設を紹介しています。
一覧には、観察用の建物や小屋が無くても、管理所があり、管理所主催の探鳥会などが催されているような所、展示所があり、野鳥に関する展示があるような所も掲載しております。

都道府県施設名住所/電話番号
青森県合子沢記念公園 野鳥観察施設〒030-0134
青森県青森市合子沢山崎226−2
017-728-5875
青森県青森県立自然ふれあいセンター〒038-1301
青森県青森市浪岡大字大釈迦沢内沢1−1
0172-62-4527
青森県白鳥観察施設『こーやまるくん』〒038-3802
青森県南津軽郡藤崎町藤崎岡本13−4
0172-65-3100
青森県おいらせ町 ネーチャーセンター
白鳥の家
〒039-2129
青森県上北郡おいらせ町中平下長根山1−133
0178-56-5256
青森県浅所海岸 白鳥観察所〒039-3311
青森県東津軽郡平内町福館雷電林17
017-755-2078
岩手県野鳥観察の森ネイチャーセンター〒020-0605
岩手県滝沢市砂込1533−1
019-688-5522
宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター〒989-5504
宮城県栗原市若柳上畑岡敷味17−2
0228-33-2216
宮城県化女沼ダム観光資料館〒989-6251
宮城県大崎市古川小野遠沢2−2
0229-28-1353
宮城県南三陸・海のビジターセンター〒986-0781
宮城県本吉郡南三陸町戸倉坂本21−1
0226-25-7622
宮城県仙台市太白山自然観察の森
自然観察センター
〒982-0251
宮城県仙台市太白区茂庭生出森東36−63
022-244-6115
宮城県蔵王野鳥の森自然観察センター
ことりはうす
〒989-0916
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉上ノ原162−1
0224-34-1882
山形県猛禽類保護センター
鳥海イヌワシみらい館
〒999-8207
山形県酒田市草津湯ノ台71−1
0234-64-4681
福島県裏磐梯ビジターセンター〒969-2701
福島県耶麻郡北塩原村
大字桧原字剣ケ峯1093−697
0241-32-2850
福島県小鳥の森ネイチャーセンター〒960-8202
福島県福島市山口宮脇98
024-531-8411
福島県五百淵公園 野鳥の森学習館〒963-8862
福島県郡山市菜根4丁目18-6
024-934-2180