野鳥ガイド 久下流 バードウォッチングの楽しみ方
五感を通して、気軽にバードウォッチングを楽しみましょう!
野鳥の「羽根の彩り」を楽しむ
野鳥の羽根は地味な色から派手な色、赤色、青色、瑠璃色、黄色など色々な組み合わせで表現されています。色の組み合わせが雌雄の識別にもなりますし、バードウオッチャーを引き付ける魅力にもなっています。くちばしから背中まで赤い鳥、頭部から背にかけて瑠璃色の鳥、黄色と黒を組み合わせた鳥など、彩りも素晴らしい鳥も魅力です。羽根の彩りは羽根を運良く拾ったりすることでも、より一層、魅力を感じる事ができます。私は双眼鏡で見る鳥の羽根と拾った羽根、両方で「羽根の彩りの世界」を楽しんでいます。
野鳥のさえずりを楽しむ
野鳥は春から初夏にかけて、リズミカルに美しく複雑にさえずります。種類によって、環境によっても音色が違います。雌への求愛が一番ですが、縄張りの宣言、雌が雛に給餌させる時に安心させる効果があると言われています。私は野鳥のさえずりをメッセージと受け止めながら野鳥を探しています。意識すると山だけでなく、市街地からも聞こえてきます。最近では野鳥のさえずりアプリやネットから確認できる便利な時代にもなってきました。私は出会いたい野鳥がたくさんある為、音色を覚えて、実際に聞いて見てみたいという気持ちが、今でも続いています。
野鳥のしぐさや行動を楽しむ
人は首を傾げたり、伸びをしたり、頭を掻いたり、あくびをしたりなど、あらゆる行動をしますが、野鳥も時間をかけて観察していると同じような事をします。野鳥は顔の表情だけでなく、美しい羽根を器用に伸ばして乾かしたり、羽繕いなどしたりして羽根を整えます。野鳥が羽繕いしている時は一番、リラックスモードの時です。そうした時こそ、穏やかの表情や普段、見えない部分の羽根が見えるので、そうしたしぐさも魅力の一つです。
野鳥が首をかしげている時は空を見ています。なぜなら、天敵の猛禽類が上空に来ていないかと確認するためです。特にガンやカモ類、サギ類を観察しているとみられる行動です。彼らの行動を見て、私も上空を気にして猛禽類を探すことがあります。野鳥のしぐさを観察することは、バードウォッチングしていくことでとても重要な事だと思います。
野鳥の渡りを知ることで季節を感じる
野鳥といっても山野(陸上)で暮らす鳥、水辺(水上)で暮らす鳥と含めて、日本では、絶滅種も含めて650種は確認されています。世界には約9000種とも言われています。
山野でも水辺の中では、一年中、同じ地域に暮らす鳥(留鳥)、南国から日本に飛来して繁殖する鳥(夏鳥)、シベリアや大陸から日本に越冬の為に飛来する鳥(冬鳥)、春と秋に、日本を中継していく鳥(旅鳥)と分類されています。そうした留鳥、夏鳥、冬鳥を見分ける事で市街地でも季節を感じる事ができます。留鳥の代表としてスズメは春先に桜に群がっていることがあります。よく観察していると花の付け根を嘴で挟んでいる行動がよく見られます。実は花の蜜を盗んでいるのです。夏鳥としてはやはりツバメです。ツバメの給餌シーンはとても魅力がたくさんあります。市街地の冬鳥の代表はジョウビタキです。10月中旬に飛来してアンテナ、農園の柵に止まっては尾羽を震わせながら「ヒッヒッ」と良く鳴いている姿が見られます。そして3月下旬には日本海を渡って大陸の繁殖地に向かいます。野鳥1種類知ることは季節を感じるバロメーターにもなるのです。
野鳥ガイド 久下直哉 プロフィール
ガイド歴17年 鳥類標識調査員 日本野鳥の会 大阪支部 幹事 テレビ大阪「やさしいニュース」などメディア出演多数 [久下氏からのメッセージ] 五感を通して気軽にバードウォッチングを楽しみましょう! |
バードウォッチング ツアー
バードウォッチング基礎知識
久下直哉氏監修のバードウォッチング基礎知識です。バードウォッチングを始める方は参考にしてください。
初めてのバードウォッチングツアーのようす
旅の本棚で催行された「初めてのバードウォッチング」のツアーレポートの一覧です。
ツアーに参加を検討されているお客様は、ツアーのようすをご覧いただいて参考にしてください。